About Hypnotherapy
催眠療法について
催眠療法とは??
催眠療法の歴史は古く、約三千年前から治癒や宗教的儀式のために用いられた記録があります。近代の催眠療法は、19世紀にオーストリアの医師フランツ・アントン・メスメルにより始められたといわれています。
催眠療法とは、催眠を利用して潜在意識に働きかけ、心の中のネガティブな部分をポジティブなものに変えることで、心理的な問題や心因的な症状を改善することを目標とする心理療法のことです。
日常生活の中で何か問題や悩みがある場合に、「こうした方が良い、こうしたい」と思考ではわかっているのに、なかなかうまくいかない、行動に起こせない、ということはないでしょうか?
これは私たちの潜在意識にある信念(思い込み、思考パターン)によって、それがたとえ否定的なものだとしても、私たちの思考や感情、行動が無意識にコントロールされてしまっていることが原因ですが、催眠療法を用いて潜在意識に直接アプローチし、信念を書き換えていくことで、否定的な考え方や行動パターンなどを根本から改善することができます。
深層心理、つまり潜在意識は「本当の答え」をすでに持っています。 今まで無理をしてきたことにクライアントが気づき、まわりの環境を変える選択をすることもありえます。
セラピストは、クライアントの心を癒し、そしてクライアント自身を第一に大切に考える解決への道を一緒に探していきます。
※催眠療法によって、以下のような効果が期待できます。
- ストレスや悩みの根本的改善
- ネガティブな思考パターンや行動習慣の改善
- 人間関係の悩みの改善、身体の痛みの軽減(ストレスからくるもの、原因不明のもの)
- 心身ともにリラックスできる(安心感を取り戻す)
- モチベーションやパフォーマンスの向上
- トラウマの原因を探り解消させる
- 自己理解と自己成長
- 自信を取り戻す
- 集中力がつく
- 目標や夢が見つかる
- インスピレーションや創造力を発揮できるようになる、など・・
催眠状態とは?
催眠状態とはわかりやすく言えば、セラピストの誘導瞑想と呼吸法によって深くリラックスした状態です。
催眠状態では、脳波がα波(とてもリラックスして眠りにつく時のようなウトウトした状態)からθ波(眠りに入る前のようなトランス状態)の間にある状態です。催眠療法のセッション中は、とても心地よくリラックスしていながら、普段の会話ができる程度の状態で行います。もちろん意識も記憶もあります。
催眠状態になると、まるで夢を見ている時のような、空想にふける時のような感覚に似ているかもしれません。脳波が変わり「潜在意識(無意識)とつながりやすい状態」で、「(良くも悪くも)集中している状態」です。
音楽を聴いたり映画を見たりして感動や共感して感情が解放され涙を流したり、元気になったりすることがあります。これは、リラックスして集中している一時的な催眠状態となり、自己セラピーをしている状態とも言えます。そういう意味においては、自分の心のあり方や意識が変わり癒されたり元気になれる全てのものは自己セラピーであり、良きにせよ悪きにせよ、私たちの意識(思考、思い込み)の全てが自己催眠(自己暗示)と言えるのです。
「催眠術」と「催眠療法」の違いとは??
「催眠術」と「催眠療法」ですが、その目的が根本的に違います。簡単に言うと催眠を使って人をコントロールする目的で行われるのが『催眠術』です。身体の一部を動かなくさせる、意図しないことを言わせる、幻覚を見せる・・・全部「言うことを聞かせる=コントロール」です。これに対して「催眠を解く」、つまり自分自身が過去に思い込んだ不必要な信念から自由になること、「自ら人生の舵取りをする=自分の生きたい方向へコントロールする」ための目的に行われるのが『催眠療法』です。
ですから、いわゆるテレビなどで見られた催眠術ショーのようなものとは全く異なります。従ってセラピストの言いなりになったり、自分の言動がコントロールできないような状態になってしまうわけではありませんのでご安心ください。
悩みがある状態というのはネガティブなことだけに集中し、他に選択肢がないと思い込んでいる状態です。思い込んだ制限の世界の枠に囚われ、視野が狭くなっている状態で、一種の自己催眠にかかっているようなものです。ですから、まずその自己催眠を解かなければいけません。
そして、思い込みを外し、今までと違う選択をしたり、新しい価値観に変えることで悩みが解決できます。さらに、心地よい(楽に生きられる)価値観や未来像(イメージ)を持つこと、様々な選択肢から最適なものを選んでいくことで人生が満ち足りたものになっていきます。
これが「自ら人生の舵取りをする=自分の生きたい方向へコントロールする」ことであり、これも催眠です。しかし、悩みがある状態とは180度真逆の状態です。このようなポジティブな状態にもっていくのも催眠療法です。
暗示療法と退行催眠療法
現代において、催眠療法(Hypno therapy)は大きく分けて2種類の技法があります。
ひとつは、暗示療法です。催眠下で繰り返し暗示を与えていき、潜在意識の力を上手に活用して意志の力では困難な自分自身の行動パターンを、変化させることができるます。痛みや不安を軽減し取り除く、緊張をとりのぞきリラクセーションを体感する、あがり症、恐怖症の解消、自信を高める、成功への恐れを手放すこと、ダイエットや禁煙などにも暗示療法を使うことが出来ます。
そして、もうひとつは退行催眠療法(リグレッションセラピー)です。退行催眠療法は、“インナーチャイルドセラピー(年齢退行催眠療法 / 年齢退行療法)”と“前世療法(過去世回帰療法)”の2種類のセラピーがあります。
退行催眠療法(リグレッションセラピー)とは、リラックスした状態で潜在意識下にある記憶を辿り、胎児期や幼少時代から前世(過去世)にまで遡って、現在抱えている悩みの状況、痛みの症状の発生源を見出し、根本から癒していくことを目的としたセラピーです。
暗示のみを与えていく催眠療法の効果は一時的である傾向にありますが、退行催眠療法では問題の根源を癒し解決するため、持続性のあるセラピーだと考えています。
セラピーを受ける側の姿勢としては、暗示療法の場合は「暗示を掛けてもらう」という“受身”な気持ちで受けられますが、退行催眠療法の場合は、「自らを見つめ直そう」という“能動的”で“前向き”な姿勢が必要です。
インナーチャイルドセラピー(年齢退行催眠療法 / 年齢退行療法)”とは
年齢退行療法とは、特に幼少期に多いとされる心の傷(トラウマ)に焦点を当て、ケアしていくことによって、現在の心身症の改善を促していく方法です。トラウマの解放は一般的な手法では難しいこともあります。記憶は多くの場合は奥底に沈んでしまうので、掘り起こすことが困難だからです。 しかし、催眠療法ではこれが可能です。
年齢退行療法は、別名「インナーチャイルドセラピー(ワーク/ヒーリング)」とも言われます。インナーチャイルドとは、あなたの「内なる子供」、自分の中にある純粋な部分だと思っていただいてかまいません。
人は色々な経験をしながら生きていきます。良いこともそうでないことも、全てを体験しながら成長します。しかし、特に純粋な幼少期の心は、どんなことでも無批判に受け入れてしまいます。
ネガティブな経験は心の傷となって、もっと大人になってから予期しない形で心や体に影 響をあたえることも少なくありません。 年齢退行療法を伴うインナーチャイルドセラピーは、そんな心の傷を癒して行くことの出来る素晴らしい手法なのです。
人は、必ずその人生を赤ちゃんから始めます。お母さんのお腹の中にいるときから、人生の経験は記憶として積み重ねられていきます。もちろん生まれてからも、あなたのすべての経験と、それに伴う感情が記憶や反応として、あなたの潜在意識の中に刻み込まれていきます。
大人になるまでに私たちはたくさんの経験の中で、自他の境界・自我の防御などを学び乗り越え「大人」になっていきます。しかし、その土台となるのは幼少期の記憶です。小さいころの周りからの愛情、特に両親からの包み込むような愛情が安定した自分自身の心の土台となるのです。
小さいころは、人はまさに「純粋無垢」な状態です。すべてを受け入れ、他を批判しません。つい、何かあると自分のせいにしてしまいがちです。特に優しかったり、我慢強い資質の持ち主ならばなおさらです。また人によってその感覚は違います。ピュアで繊細な人ほど、傷つきやすいものなのです。あなたの悩みや悲しみ、繰り返してしまうネガティブなこころの反応パターンは、インナーチャイルドからのメッセージかもしれません。
助けて欲しくて、かまって欲しくて、癒されたくて、泣いて怒って知らせているのです。 子どものときの満たされなかった思いを、大人のあなたが、その頃の自分に会いに行って、しっかりと抱きしめて癒してあげてください。インナーチャイルドセラピーではそれが可能なのです。
ただ単に幼少時代へ退行して原因となった時にたどり着いても、それだけでは本当の癒しや解決にはなりません。セラピーの中で、心の傷になったネガティブな感情を癒し、解放させてあげるところまでたどり着かせなければなりません。
セラピーは癒すことを目的にしていますから、ただトラウマを「見せて見っぱなし」 にはしません。辛いトラウマや体験をきちんと癒し、いま現在のあなたが少しでも楽になり、自分で自分を愛することができるよう、サポートします。
幼少期だけではなく、思春期や大人になってからでも、辛い体験はあるものです。いつの時のトラウマでも、あなたが自分自身と向き合う勇気さえあれば、解決していくこと が可能です。
昨日までの自分は、すでにインナーチャイルドなのです。いつでも癒してあげることができるのです。私たちは生きていると様々な問題を抱えます。人間関係、恋愛やパートナーシップ、お金や仕事・・・でも、その問題が現実的にはどのようなカタチのものであれ、問題の原因の本質にあるものは、その出来事を通じて自分が「大切な何か」に気づくように、学びを得て本来の調和を取り戻すために起きていると思うのです。
全ての問題の本質は「自分を受け入れ、赦し、認めてあげること、無条件に愛する」ということに繋がっていると確信しています。
「自分を無条件に愛する」ということは、魂の本来の姿である「愛」というエネルギーへと戻っていくこと、つまり、「本当の自分の姿を取り戻すこと」だと思います。
“前世療法(過去世回帰療法)とは
催眠療法(ヒプノセラピー)の歴史はとても古く、古代エジプトや古代ギリシャにおいても病気治癒に使われており、エジプトの医学文献「エベルス・パピルス」に催眠療法の最古の記録が見られるとも言われています。18世紀から19世紀には、ヒプノーシス(眠りの女神=ギリシャ語)の語源にもなりました。
近年になってフロイト、ユングの心理学の分野で催眠療法の研究が加速的に進み、中でも前世療法は1950年代頃から精神科医が催眠療法を行っている際に、あるクライアントが自然発生的に(偶然に)前世(のような場面)に戻って、それまで解決できなかった問題への癒しが起きたことから研究が開始されたと言われています。
今まで、「輪廻転生」、「前世回帰」とは宗教的教義・思想と考えられていた様ですが、最近では「前世」という言葉がごく当たり前の様に新しい世代の人々の話題になるようになりました。これらは、アメリカの勇気ある精神分析医ブライアン・ワイス博士の著書「前世療法」による影響が多大なのではないでしょうか。
前世療法は、年齢退行だけでは解決しきれない問題や症状の原因を、より深い潜在意識の記憶の中から見つけ出し、理解し癒すことで、解けなかった悩みを解決するのを可能にしてくれる心理療法です。
過去のある出来事や体験の記憶による感情エネルギーの記憶が脳幹を経由して身体や内臓に反応として残り、ネガティブな感情を伴う体験パターンや身体の不調となって人生に影響を及ぼしてしまうことがあります。それと同じように、前世(過去世)の未解決な問題が、現在の人生にネガティブな影響を及ぼすこともあります。
潜在意識の中にある前世(過去世)のストーリーを再体験することで、潜在意識下にあるネガティブなビリーフ(信念・観念・思い込み)と感情エネルギーのブロックを認識し、悲しみや怒り、恐れなどのネガティブな感情を癒し、解放していきます。過去が癒されていくことは現在や未来を癒すことも可能にします。
前世(過去世)が本当に存在するのかどうか、と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。この前世療法においては、「前世が存在するか否か、前世や輪廻転生を信じているかどうか」ということは重要としません。あくまでも、気づきを起こし癒しに導くためのツールとし、セラピーを受ける方の悩みや問題が解決されて癒しが起きることを目的としています。
ですから、必ずしも前世・過去世を信じる必要はありません。 前世療法は、前世の存在を証明するために行うのではなく、人の心の助けとなるために行われるものだからです。 もし信じていなくても、心の中には、深層心理の中にはこういう世界もあるの かな、と思ってセッションを受けていただきたいと思います。
前世療法でたくさんの視点を持つことは、それだけでもきっとあなたの人生をより味わい深いものにしてくれるでしょう。実際、「依存傾向」「うつ」「パニック障害」「恐怖症」などを抱えていた方が前世療法により数多く改善されています。
前世療法は、他の誰でもなく、あなた自身が体験し感じることによって、今生きている人生や自分自身への理解を深め、気づきや癒しが起きていきます。
前世(過去世)療法では、このようなことが可能です。
- 前世を再体験し癒すことで、今生きている人生へのネガティブな影響から解放される
- 生まれてきた理由、両親を選択した理由、ソウルメイトとの関係性を知る
- 前世からのポジティブな感覚や才能を、いま現在へ取り戻す
- ハイヤーセルフ(大いなる自己)と対話する
- 特定の人との関係を前世から探る
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